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2005年8月31日 (水)

10.4コマ漫画的茶摘みツアー(Written by シリウス★)

2003年05月12日

阿美茶館の選りすぐりの茶バカと呼ばれる方々と、平素人間的バカな私が上下町の新茶茶摘みツアーに参加した話を書こうと思う。


その日は朝から大雨で、茶バカ達の盛り上がる気分とは対照的なスタートだった。
みんなウキウキ、移動中車内には♪マークが飛び交っているように感じた。
この先待ち受けている事象も分からずに…。

着いた上下町でも雨脚はいっこうに弱まらず、肝心の茶摘みは風邪をひいてしまうとのことで10分程度のポーズ的茶摘みになってしまった。
それでも茶バカ達は教わったとおりに「一芯三葉」のルールを元にポキポキと軽快に茶を摘んでいた。
普段のお茶会時と同様に鼻孔に入れんばかりに匂いをかいだり、生の茶葉を食べてウマイ!とか言ってるやからもいる。
(生の茶葉はゴーヤーを湯がいた時の青味に似ているだろうか)

今回は上下町地域特有の製法ということで、釜入り煎茶を作った。
摘んだ茶葉をそのまま釜に入れ、その水分で蒸していく。
主に茶園の人のリードで参加者が見よう見まねで釜の中の茶葉をかき混ぜたり、むしろの上で揉んだりした。

人間的バカな私は、小学校の自動車工場社会見学の時も肝心の説明もうつろに工場の壁に貼ってあるヌードのポスター見つけてるような意識散漫なタイプなので、今回の体験中も一番うつろだった気がする。
茶バカ達はすげー熱心に揉んでた。茶を。怖いくらい、一心不乱に。

昼食として供された地元特産物をふんだんに使ったお弁当も見事であった。
アシタバやタラの芽の天ぷら、つくしや筍の入ったご飯、刺身こんにゃくetc
上下町の人々の心意気も伝わってくるハートウォーミーな弁当である。
目の前には雨に濡れたしっとりと美しい黄緑の新緑が広がり、あぁなんて至福の時なんだろう…と我々の幸福度デシベルと茶に対する情熱の傾斜が今まさに最高潮に達した頃だろうか。

「せっかくだから出来上がったお茶を飲んでみましょう」との声に、茶バカ達は喜々と急須にできたての黒緑色の茶葉を入れ、湯を注ぐ。
それぞれの紙コップに黄金色の液体が注がれる…。
きっとそれぞれ心の中で、「あぁどんな味なんだろ?」「きっと自分たちが一生懸命作ったからにゃー洗練されてはないにしろ、素朴な味がするだろう」などと思っていたに違いない。

ゴクリ………。

全身に雷が走った。

バカ正直者でもある私の開口一番は「これ、お茶?!?」であった。
マズイのである。
お茶のくせに酸味・渋み・えぐみ・雑味がそろい、その上なんだかまろ〜っとしているのである。
スーパー銭湯にありがちな薬湯湯の湯を誤って飲んだ感じに近いだろうか。

茶バカ達の落胆といったら。。。。。
テンション、一気に自由落下です。
ふざけ人間の私はここで「よぉし、もらった!!!」という気分でしたがね。
やっぱりこうでなくっちゃあ、オチは。

結局、「餅は餅屋」などということをぶつくさ言いながら疲れた体を引きずって茶畑を後にしました。
今回のイベントは町おこしも兼ねているようですが、
「一生懸命やればなんでも報われる」
という紋切り型の教育に、一石投じる社会見学にあててみてはどうかなと思った。

優等生的作文で締めると、
「普段なにげに買って飲んでいるお茶が、たいそう有り難く美味しく感じるいい経験になりました。」


                        −fin−


■今回の筆者■ シリウス★さん
・・・茶バカ仲間の「コスプレ部長」。真っ白なブラウス姿も見目麗しい湘南っ子だが、見くびっちゃあいけねえ、“夢は700系新幹線の運転”という制服フェチでもある。
彼女のどこか自暴自棄的デカダン漂う男前な文章には根強いファン多し。
厄年絶好調の今年、そんなシリウス節が炸裂する予感・・・!?

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