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2005年8月31日 (水)

13.「1アーメイ」とは?(Written by アーメイ)

2003年10月22日

こんにちは、アーメイです。

仕事から帰って閉めきった部屋の窓を開けると、ひんやりと澄んだ夜風が入ってくるようになりました。
もうそろそろ肌寒いほど。
夏の間は、帰ったら速攻冷蔵庫に首を突っ込んで、冷茶を引っ張り出して飲んでいたというのに、秋は優雅でいいですね〜。


食事の準備の前に、温かいお茶で一服。
温めた茶壷(=急須)に、烏龍茶の茶葉を入れて鼻を近づけると、ふわーっと良い香りがします。
んー、たまらない瞬間ですねぇ。
もう、晩御飯ほったらかして、一人でお茶会始めたいくらい。


さあて、こんなふうに茶壷を使っていれるお茶、例えば烏龍茶を飲むとき、皆さんはどのくらい茶葉を入れてますか?


雑誌や本には「〇グラム程度」と明示してあったり、「底に敷き詰めるくらい」とあったり、いろいろですよね。

私は、茶壷の大きさに合わせて適当に加減してるんですが、お茶仲間の指摘によると、私が普通だと思っている量は、けっこう多めらしいんです。

確かにやや多めなので、3煎目をいれる頃には、茶壷の蓋が心なしか持ちあがってきます。


これを見た口の悪い鬼編集長曰く、「あ、それ、1アーメイ」。


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1アーメイ:茶葉の量を表す単位。茶壷の蓋が軽く持ちあがるくらいの量。

      1アーメイ = 世の平均 × 1.2 
      標準的な量 = 0.83アーメイ


 ※ 1アーメイの定義については、諸説あり。
   世の平均の1.3倍だとか1.4倍だと言う人もいる。

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# ちなみにお茶会では、「1さと」という単位も登場します。

 1さと:やんわりと教え諭すこと
 5さと:軽い説教
 10さと:教育的指導
 30さと:折檻


自分では、そんなに多く入れてるつもりはないんですけどね。

今まで何度もお茶をいれてるうちにこうなったわけですが、思うに、茶葉の量って、お茶の味にとても影響するような気がするんです。


茶壷に比して茶葉が少なすぎると、味が薄いお茶になりますね。
そのぶん、蒸らし時間を長くすれば濃くなるけど、雑味が出やすくなるような気がします。


逆に、茶壷に比して茶葉が多すぎると、お茶の濃度をコントロールするのが難しくなります。
ほんの5秒、10秒油断しただけで、えらく濃いお茶になってしまったりします。

だから、おいしくいれようと思ったら、画一的に「〇グラム」とは言えないはずなんです。
茶壷の大きさ、形、それにクセだってあるし。

中国茶を置いてる店でお茶を飲むと、時々「あれれ?」と思うことがあるのですが、どうも「一人分3グラム」とか、画一的に量ってるのかなあ、茶壷と茶葉の量が全然つりあってないことがあります。

2〜3人分サイズの茶壷を出してきて、茶葉は3グラムくらいしか入ってないとか。


以前、とあるカフェで120ccくらいのサイズの茶壷に、茶葉が2グラムくらいしか入ってないことがありました。

しかも、凍頂烏龍茶だったのに、お湯の温度も90度を切ってそうなくらいに、低い。
そりゃあ、味なんか出るわけないです。

真冬にシャワーを浴びてて、途中からお湯が出なくなって凍えた時みたいな気分です。
もっと熱い湯をくれぃ!


あまりのことに「茶葉少なすぎるよ〜、お兄ちゃん」と言ってみたけど、全然分ってない様子。

きっと、自分で飲んだことないんだな。

ダメだこりゃ。


0.4アーメイだ。

じゃあ、どのくらいがちょうど良い量なんでしょうか。

具体的な数字を挙げると、100ccくらいのサイズの茶壷なら5〜6グラム、150ccなら8グラムくらい入れても大丈夫だと思います。
これが、1アーメイ。

これを0.83アーメイに換算すると、100ccの急須なら、4〜5グラム、150ccなら6〜7グラムでしょうか。(←ヤケ気味)

如何でしょうか。
多い?少ない?

茶壷に適した量は、茶葉のタイプやグレードによっても違うと思います。

例えば、台湾の非常に高い山で作られる高山茶の中でも、すご〜くいいお茶だと、茶葉が少なくてもいい味と香りが出ます。

しっかりと丸まった茶葉の粒をほんの5、6粒ほどマグに入れて、ダーッと熱湯を注いで、そのままちびちびと飲んだりするんですが、これでもすごく良い香りがします。
いがらっぽさは全然なくて、ほわっとした甘味が出ます。
元通りの形に広がった茶葉は、柔らかくてとてもしなやか。


でもね〜、私は、こんないいお茶をたくさん茶壷に詰め込んで、サッと出したような味も好きなんですよ。

香りも味もすごく濃くて、勢いがあるんです。
ただし・・・抽出時間の見極めが難しいから、そう簡単に最高のバランスにはなりません。なかなか思い通りにならず。

とはいえ、こんなお茶は、どうやって飲んでもおいしいんですけどね。
腕がいりません。(笑)


普段飲みのリーズナブルなお茶も、やはり、茶葉を多めに入れて高温でサッと出したほうが、香りがよく出るから、おいしくはいるような気がします。

でも、グレードが低いお茶って、往々にして味と香りが薄いのに尖った渋味が出たりするんで、タイミングをはかるのがこれまた難しいです。

特に、茶葉がボロボロにちぎれているヤツとか。
失敗すると、苦くて飲みたくなくなります。

やっぱり標準的な量で、程よい抽出時間でいれたほうが、失敗しなくて済むってことでしょうか・・・。


私は、とうぶん1アーメイでいきますよ〜。
春茶の在庫、まだしばらくは持ちそうだし。


(後日談)
実は、これを書くときに茶葉の量をはかるのに使ったのは、わりとふんわりと丸まったかさばるお茶でして・・・いやあ、あんまり大袈裟に書いてもなあと思ったもんで。

今日、お気に入りの高山烏龍茶をいれるのに試しに量ってみたら、100ccの茶壷に9グラム入れておりました。(^^;)
さすが、力強く、ぐぐっと蓋を持ち上げております。

でも、これじゃあ、「1アーメイ=世の平均×1.8」になっちゃいますね。そんなぁ・・・

このお茶の場合、「世の平均」は100ccに7グラムくらいかもしれません。
そうだ、きっとそうですよ。


なんか、体重サバ読んで言い訳してるみたいな気分になってきた。

じゃ、このへんで。

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