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2005年8月31日 (水)

16.チャジンタルモノ(Written by いちご)

2004年10月19日

お久しぶりのいちごです。
すがすがしい秋の風を感じるようになりました。

先日、煎茶のお師匠さまの茶会をお手伝いしたときのこと。

私はお点前をしていました。淡々と進めているところへ・・・
一匹の蚊がチラリと見えました。
「なんだか、やだなぁ…。」
私は虫刺されに弱い体質で、腫れあがるのです。
「いやいや、お点前に集中せねば・・・。」
自分に言い聞かせながらお点前を進めていきました。

しばらくして、その蚊がふわふわと近づいてきたのです。
「どっか、行ってくれないかしらん。あっちに人がいっぱいいるのに…。」(←無責任)
でも、蚊はそんな私の思いも露知らず、点前座の回りをふわ〜りふわ〜りと飛んでいました。
普段の私なら、ニクイ蚊はすぐ退治するのですが、今はお点前中。
たくさんのお客さまの前でパチンって叩けないです。

一煎目を並べているとそのニックキ蚊はお茶碗の方に近づいてきたではないですか。
「きゃぁ〜。どうしよう!」
お茶に入ったら一大事です。

この場が自宅だったら「ごめんなさい、蚊もお茶飲みたいんですって」
な〜んて言ってお点前を中断し、出し直すこともできます。
でもスケジュールの決まったお茶会のお点前を中断するわけにもいかず、
手で追い払うこともできず・・・。
「お茶の中に入らないで〜〜〜」
私は顔には出さずに心の中で悲壮な思いを蚊にぶつけます。もうドキドキものです。

「あぁぁぁぁ、入りそうぅぅぅ。そっちはダメーーー!」
・・・・・・

「はぁ〜、よかった。」
その蚊は私の願いをきいてくれ、お茶碗から離れていきました。

もし蚊が入っていたら、もちろんそのお茶は出せません。
お師匠さまが水屋から代わりのお茶をだして臨機応変に対応してくれるでしょう。
でも、お師匠さまの晴れの場でそんな不恰好なことはしたくありません。
だからお茶碗に入らなかったその蚊は私にとって恩人(大げさ?)のようでした。

でもその蚊はそんな気持ちで見ていた私を刺しにきたのです。
ちぇっ、感謝して損した気分です。やっぱり蚊は蚊です。
その蚊は着物の上から刺そうとしましたが、針が刺さらなかったのでしょうか。あきらめてどこかへ飛んでいきました。
「イェーイ!」
私は蚊に勝ったのです。
蚊がいなくなり、動揺がお客さまにバレることもなくお点前を続けることができました。
(って思っているのは私だけかもしれないけど・・・。てへっ)


お茶会全体はお師匠さまのお人柄、すばらしいお道具の数々でとても良いお茶会でした。
いつか私もあんな席がもてたらいいな・・・。
ただし、蚊の入場はお断りだけど。


◆今日の反省◆
どんな時も平常心って本当に難しい。茶人への道のりは険しいです。
まだまだ修行が足りません。
お師匠さまのように堂々としていたいです。
がんばろっと・・・。

おまけ:他の席でお点前した人に聞いたら蚊が飛んできたのはその一回だけだったみたい。
なんで???

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