カテゴリー「まなぶ、ならう、くらす」の12件の記事

2014年7月20日 (日)

「夏に麦茶ごくごく、はなんで理にかなってるのか」への総合的考察(1)

大昔のH大学SG科学部の卒論で流行ったタイトルみたいだな。
それはともかく、茶友・寺本紫織さん(温泉茶家元)がそのような記事を書いておられた訳です。
「夏に麦茶ごくごく、はなんで理にかなってるのか」

夏に麦茶は旨いし、きちんと麦を焙煎したものをやかんで煮出したやつなんかもうたまらん。そこは諸手をあげて認めます。

ただ、“麦茶は焙煎してあるから体を冷やさないんだって”というところから始まったもろもろの議論。
お茶が体を冷やすと言われるのはカフェインが主な原因ではないか、焙煎するとカフェインが減る、だから冷やさない。
……なんか微妙に違う気がする、と思った。
ただ、そこからが茨の道だ。ひとつひとつ紐解いていこうとすると、ひとつひとつの背景にあるものがどんどん気になってくる。

まだ全ての解決の道は見えないものの、現状で整理をしておこう。

ここに含まれる疑問点:

  1. 麦茶はそもそもカフェインを含まないので、焙煎してるからカフェインが少ないってことはないのでは?

  2. 焙煎するとカフェインは劇的に減るものだろうか?
    ※自分がこのブログで過去に考察していたことが判明(^^;)

  3. お茶は体を冷やすと言われるが、発酵度の高いお茶(特に紅茶)は温めると言われる
    ※東洋医学(中医、漢方等)では発酵したものは体を温めると考えるらしい。それ故か?(要出典確認)

  4. 紅茶と緑茶のカフェイン含有量はそんなに大きく変わるものではない
    参考:カフェイン|お茶の成分と健康性|お茶百科 (伊藤園)

  5. お茶が体を冷やすと言われる主要原因がカフェインとは単純には言えないのでは?

  6. そもそも体を冷やすとはどういうことだろう?

  7. 体とはどこを指すのだろうか?

Facebookでの議論の過程で、大阪大学の寺田健太郎先生からとても興味深いレポートを教えていただいた。
▼シゼコン自然観察コンクール 第43回入賞作品 中学校の部 文部科学大臣奨励賞
 「38℃の日は暑いのに38℃の風呂に入ると熱くないのはなぜか」
深部温と皮膚温と外気温の差か! 「体を冷やすとは」に対して、なにかヒントになりそう。


いまのところの途中経過としては、

  • そもそも夏なんだから体を冷やす方が生命維持にとって必要なのではないか

  • 夏場はしっかり水分は補給する必要はあるが、冷たいものばかりを飲んだりカフェインなどの刺激物を含む飲料で内臓に負担をかけて体調を崩すようなこと(お腹こわして下痢するとか)になると血流や水分代謝に悪く、体に熱が籠もって逆効果な危険もあるのではないか

というところ。

まだまだ考察は続く…

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茶に含まれる成分についての調査メモ

カテキン、カフェイン、テアニン、重合ポリフェノール等々。
とりあえずブックマークなので、それぞれに書いてあることが全て正しいと考えている訳ではありません。

▼Wikipedia カテキン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%AD%E3%83%B3

▼Wikipedia カフェイン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%B3

▼Wikipedia テアニン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%B3


■カテキン|お茶の成分と健康性|お茶百科 (伊藤園)
http://ocha.tv/components_and_health/benefits_greentea/catechin/

■「ガレート型カテキン」とは? | 2つの働き カテキン緑茶 (伊藤園)
http://www.itoen.co.jp/catechin/gallate/index.html

■お茶の成分で最も注目されるカテキン|お茶ミュージアム|お茶の情報がギュっと詰まったウェブ博物館 (静岡・お茶の市川園)
http://museum.ichikawaen.co.jp/health/catechin.php

■お茶を科学する「竹林茶屋」 お茶に含まれる成分と含有量
http://homepage2.nifty.com/chikurin-chaya/chemical/components/componets.htm

□日本紅茶協会 | 紅茶と健康
http://www.tea-a.gr.jp/health/

□お茶の効用 > 紅茶の成分について (SEASONTEA)
http://www.seasontea.jp/effect_of_tea/kocha_no_seibun.html

□飲み物のカフェイン含有量一覧「コーヒー」「紅茶」「お茶」など (berry-counseling.com)
http://www.berry-counseling.com/1362/

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2013年11月 2日 (土)

買う力を鍛える

昨日、打合せで尾道に行ってきた。
久々の尾道、せっかく行くんだから、タコス屋ハルディンと豚饅屋長江と今川玉香園に行きたい!と思いつつ、打合せの正確な場所も所要時間も分からず、車で連れて行ってもらう立場上、あまりあちこち好き放題には行けないかもと思いつつ。
午後からの打合せは3時過ぎに終了。打合せ場所はド街中ではないものの、車で街中に行けないことはない場所。ワガママ言わせてもらって、車を尾道市役所横の駐車場に入れてもらう。

今川玉香園茶舗
商店街から細い路地に入ったところにある、明治11年創業の老舗茶舗。
友人がこちらに依頼してブレンドした「温泉茶」なるものを、広島市内の食と雑貨のセレクトショップGENERAL STORE 84(はちよん)で販売したり喫茶教室やお茶会したりしている。

お目当てのお茶で一散財すると、若いご主人が試飲してみますか?と誘ってくださる。
せっかくなので(これを断る茶馬鹿は居るまい)、誘われるままに店の奥へ。ぎゅっと詰めて3人座れる程度のスペース、テーブルには茶器がいろいろ。しっかり使い込まれた泡瓶が味わい深い。
ああ、この雰囲気には覚えがある。台湾のお茶屋さんだ。茗心坊とかの雰囲気。わくわく。

渋味のきいたお茶と旨味のあるお茶とどちらが好きですか?と聞かれて、渋味の方と答える。
それぞれ二煎までいただいた。
旨味のお茶の二煎めが一番好きだった。その次は渋味のお茶の一煎め。
あれ?ひょっとして、まろやかな旨味の中にひとつ芯が通ったお茶が実は私の好みかもしれないなぁと、ふと思った。

そういう経験をして、お茶屋さんはアイドルプロデューサーみたいだなぁと思った。失礼の物言いだったらごめんなさい。例えば、きりっと爽やかな美人さんと、ほわんと丸々しい可愛い女の子をユニットにして売り出すのが良いのか悪いのか、それぞれの良さを引き立てられるのか潰し合ってしまうのか。
消費者は何を求めているのか。美人が好きな消費者もいるし、可愛い子が好きな消費者もいる。時代の要請もある。消費者自身が時流に流されず自分の好みを知っているとも限らない。

ひとつひとつのお茶の特性をきちんと説明して貰って自分の好みをしっかり自覚する。その上でお茶屋さんを信頼して、そのお茶屋でブレンド(合組)されたお茶を買う。
こんなに情報を惜しみなくいただける有り難さに感謝しつつ、それに甘えない、でも享受させていただく。
なんでも安く買うことができる今この時代に、もちろん消費者として賢く安く買うことは必要なのだが、自分自身が何に幾ら金を支払うのかとの、「買う力」を鍛えるのは必要なんだろうなぁと思ったのでした。

暮らしの中で日常的に行きつけのお茶屋さんを持つことは大切。実家では当たり前に行きつけのお茶屋さんがあって、でも広島にやって来て何十年も経つけど、お茶が好きといいながら今住んでいるこの街でそういうお茶屋さんを探してこなかったのが悔やまれる。うちの家はここのお茶をずっと買ってるんだよと言う友人もいた。そんな気になる店は2~3あったんだけど、お店に入る勇気がちょっとばかり無かったね。
自分ひとりのことでなく、できるだけみんなにお茶を気軽に飲んでもらいたいと思うお茶ファンとしても、いろいろ悩ましいなぁ。

余談ですが、こどもの頃からかりがねスキー(好き)なので、今川玉香園さんのかりがね全種類(玉露かりがね3種、煎茶かりがね3種)を大人買いしたい衝動にかられたが、さすがに自重しました。そのうちコンプリートしてやるぜ!
昨日の尾道・今川玉香園さんでの茶散財の結果を晒してみました( ・∇・)
昨日の尾道・今川玉香園さんでの茶散財の結果を晒してみました( ・∇・) posted by (C)さとたえ

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2009年8月 4日 (火)

神農は毒物ハンター?

今日の「爆笑問題のニッポンの教養」は、FILE082:「ヒトと毒薬」(日本薬科大学・船山信次教授)でありました。
確認できなかったんだけど、研究室の書架にどーも中国茶マグカップと思われるものが飾ってあったのだが…。気のせいか?

それはともかく、ふと思ったことに、人間が太古より毒を利用することで生命を長らえてきたのだとしたら、中国茶の茶の祖と言われる神農も、ひょっとしたら、「食べられる植物を人間に教えてくれる神様」ではなくて、その実、「人間が生きるために便利な毒を探し求めた神様」なのではないかと妄想。

カテキンだって、抗菌作用があるってことは、ある種の生物にとっては毒だよね。
人は毒を癒しや快楽に転用して生命を長らえる生物なんだろうか?(^_^;)

船山先生の本を読んでみようかな。

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2009年2月24日 (火)

焙じ茶はカフェインが少ないか?

mixi「日本茶インストラクター」コミュニティで、マイミクのTomoさんが焙じ茶のカフェイン量についてのトピックを立てられていたので、自分なりにまとめてみる。
コミュニティ・トピックにコメントしたいところではありますが、mixi向けに短くまとめる時間的余裕無しなので…(^^ゞ

中国茶でも高焙煎のお茶はカフェインが少ない…と習ったような気もして、漫然とそう思っていたが、少し前にAllAbout中国茶ガイド平田さんの記事で、「お茶を焙じることはカフェイン量に大きな影響をもたらす訳ではない。カフェイン量は元々茶葉が含有している量に依存する。」との内容を見つけた。

カフェイン量が多いのは、
新芽>葉>茎
煎茶(新茶)>番茶(3葉以下・成育した葉を使ったお茶、夏・秋冬の刈り番茶)
となるようだ。

茶の製造時に加熱でカフェインが減るためには、昇華?蒸発?によって葉の中から消失するか、熱により他の物質に変性するかのいずれかの必要があるんじゃないかと思う。
カフェインの昇華点は178℃,融点は238℃とのこと。お茶の焙煎温度は何度くらいなのだろう? カフェインの熱変性はあるのか?
コーヒーでも相当の高焙煎(ダークロースト)にしなければ、カフェイン減少はさほどでもないようだし。

また、焙じ茶・番茶と並べて記載することは、誤解を招きやすい。
「焙じ茶」は二次加工法による呼称だと思う。極端な話、玉露も焙じれば焙じ茶になる。(フツーしないと思うけどね(^_^;))
地方によっては焙じ茶=番茶と見なすところもあるようだ。
市販の焙じ茶の原料は番茶であることが多いだろう。
逆に、番茶は風味が少ないため焙じて飲むことが大半だろう。
茶飲み処である我が地元では、昔は、頂き物やお客様用に買いだめしたりして古くなった煎茶を焙じて無駄にしないよう飲む習慣があったように記憶する。
より正確に表現するなら、「焙じ番茶」「焙じ煎茶」といった言い方をした方がよいかもしれない。

他に注意すべき点としては、
・カテキン類やアミノ酸がカフェインの効き目を緩やかにする効果があること(つまり、同じカフェイン量でも他成分との比で体への影響度合いが変わること)
・茶葉の含有量でなく茶湯の含有量で考察すること
などか。

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2008年10月13日 (月)

味わいの指標

■日本酒
・五味:甘、辛、酸、苦、渋
・七味:辛味、甘味、旨味、酸味、苦味、渋味、粘味

■コーヒー
・クリーンカップ(透明感)
・スウィートネス(甘味)
・アシディティ(酸味)
・マウスフィール(口に含んだ質感)
・フレイヴァ(風味の特徴,味と香り)
・アフターテイスト(後味の印象)
・バランス
・オーバーオール(総合評価)
スペシャルティコーヒー専門店スマイルのサイトを参考にさせていただきました。

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2007年11月 1日 (木)

「お茶の日」と「紅茶の日」

昨日は「お茶の日」
今日は「紅茶の日」だそうです。

mixiの日本茶インストラクターコミュニティと、午前10時午後3時プログで知りました。

「お茶の日(日本茶の日)」は、鎌倉時代に栄西禅師(「喫茶養生記」を書いた)が中国から茶の種子を持ち帰り、佐賀の脊振山に植えた日(1191年だそうなので、ぎりぎり平安時代?)、
「紅茶の日」は、江戸時代に大黒屋光太夫がロシアで日本人として初めて紅茶を飲んだ日だそうです。

どっちも「見たんかー!」とツッコミ入れそうになっちまいますが(^_^;)
1日違いっていうのは偶然なんでしょうけど、いいですね。

「中国茶の日」っていうのは、決めるの難しそうだなー。
神農がお茶の葉を食べるのが間に合わなくて亡くなってしまった日・・・って、昔過ぎて判らないよ。(~--)/(^^;)

▼「さがファン」の記事
http://blog.sagafan.com/feature/archives/2006/05/post_9.html

「佐賀県の検索&コミュニティ☆さがすばんた」の記事(うまかもん-うれしの茶)
http://www.sagasubanta.com/sagayoyo/umakamon/ureshino/

▼日本紅茶協会ホームページの記事
http://www.tea-a.gr.jp/knowledge/tea_day/index.html

(いずれも“日”とまでは書いてませんが・・・)

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2006年5月 6日 (土)

二十四節気・雑節

ふと気が付くと、立夏だったりします。新茶、飲みたーい!

●二十四節気メモ(日付は年によりずれることがある)
立春(2/4),雨水(2/19),啓蟄(3/6),春分(3/21),清明(4/5),穀雨(4/20)
立夏(5/6),小満(5/21),芒種(6/6),夏至(6/21),小暑(7/7),大暑(7/23)
立秋(8/8),処暑(8/23),白露(9/8),秋分(9/23),寒露(10/8),霜降(10/23)
立冬(11/7),小雪(11/22),大雪(12/7),冬至(12/22),小寒(1/5),大寒(1/20)

●雑節メモ(日付は年によりずれることがある)
節分(2/3)
彼岸:春彼岸(3/18),秋彼岸(9/20), 社日:春社(3/20),秋社(9/26)
土用:春土用(4/17),夏土用(7/20),秋土用(10/20),冬土用(1/17)
八十八夜(5/2),入梅(6/11),半夏生(7/2),二百十日(9/1)

▼二十四節気(海上保安庁海洋情報部ホームページより)
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KOHO/faq/reki/kyuureki.htm#24sekki
▼こよみのページ
http://koyomi8.com/
▼二十四節気と雑節(幸田明雪堂茶舗のサイトより)
http://www.meisetudo.com/topics/24settki.html

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2005年8月 9日 (火)

分子量

メモメモでございます。

(旨味)テアニン:174.2
(苦味)カフェイン:194.19
(渋味)カテキン類:290〜458くらい
(色素)クロロフィル:794.5, 808.4
    テアフラビン類:564〜868くらい

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2005年6月23日 (木)

ほんの少しだけ

美味しい茶の葉が手に入って、美味しく飲もうとしても、場所や設備の都合でいまひとつなお茶になってしまう。そんなことがよくある。
だけど、意外に、ほんの少しだけの工夫で問題解決できて、「あぁ、うまい」と感動できることもある。

手摘みの極上な煎茶が手に入った。職場で飲もうと思ったら、お湯は電気ポット高温設定だし、仕事場所に急須・湯冷まし一式を持ち込む訳にもいかない。
蓋碗に茶の葉を入れて高温湯を注いだら・・・予想通り渋味のがっつり効いた味になったり。
だけど、碗を少し傾けて、茶の葉に直接お湯が当たらないように縁を伝うように注ぐだけで・・・渋味はやわらぎ、旨味がふわっと広がる味に変わる。

ほんの少しだけ、お茶に気をつかってみる。そうしたら、答えは優しくかえってくる。

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